1 労災での後遺障害とは?
化学物質による労災においては、後遺障害が残ってしまうことも珍しくありません。
具体的には、①視力の低下、②皮膚の変形、③呼吸器系の障害等があります。
例えば、化学薬品が目に入ることで角膜を損傷したり、最悪の場合は失明したり、化学熱傷によって皮膚に瘢痕が残ったり、長期間にわたり粉塵を吸い込むことによって肺機能が低下する等です。
これ以上治療を続けていても改善効果が見込まれず症状が残る場合は、後遺障害の問題となり、後遺障害等級の認定を受けることが重要となってきます。
後遺障害等級は1級から14級まであり、認定は労働基準監督署が行います。
後遺障害等級の認定を受けるためには診断書の内容が重要であり、記載内容によっては、認定される結果に差異が出ることもあり得るため、非常に重要な問題です。認定される結果によって、補償される金額にも当然影響が出てきます。
2 化学物質による労災事故の特徴
よくある事故のパターン
研究所や工場における化学物質を原因とする労働災害は、年間600~700件程度発生しています(厚生労働省ホームぺージより)
有害物質や、高温・低温との接触による災害が多いです。
死亡災害は、有害物との接触・爆発によるものが大変を占めます。
よくある事故のパターンとしては、以下の傷病例があります。
・長期間のばく露による内臓の障害、神経障害
・目や皮膚に化学物質が接触することによる炎症や失明
・ガスの吸引による呼吸困難・中毒症状
・化学物質との接触による化学火傷
・慢性疾患の発症・がんの発症
事故の特徴
化学物質が原因となって発生した労働災害では、事故直後には症状が出ずに、中長期的に健康被害が表面化してくるといった特徴があります。このため、事故の当初の対応が非常に重要になってきます。対応の遅れや見落としは、後に深刻な結果をもたらしかねないためです。
3 労災保険の種類
労災保険によって支給されるのは、以下のようなものとなります。
療養補償給付・療養給付
労働災害により生じた傷病を療養するために、無料で受けられる給付です。
休業補償給付・休業給付
労働災害による傷病の療養をするために休業した場合に、賃金が得られないという損害に対して、支給される給付です。
傷病補償年金・傷病年金
労働災害による傷病が療養開始後1年6ヵ月を経過しても治癒せず完治しない場合に支給される給付です。
障害補償給付・障害給付
労働災害による傷病が完治せずに、身体に一定の障害が残った場合に支給される給付です。
遺族補償給付・遺族給付
労働災害によって死亡した場合に遺族に支給される給付で、遺族等年金と遺族(補償)等一時金の2種類の給付があります。
葬祭料・葬祭給付
労災によって死亡した場合に、労働者の葬祭を行った者に支給される給付です。
介護保障給付・介護給付
傷病(補償)年金または障害(補償)年金の受給者で、かつ症状が重いため現に介護を受けている場合に支給される給付です。
この中でも④の後遺障害等級の認定は、認定されるかどうかで大きく金額が違ってきますので、重要なものとなってきます。
業務災害の場合には「補償給付」や「補償年金」が支給されます。「通勤災害」の場合には、「給付」や「年金」が支給されます。
その他、社会復帰促進事業の一環として、休業(補償)給付、障害(補償)給付、遺族(補償)給付、傷病(補償)年金には、上乗せの特別給付がなされます。
4 化学物質による労災の場合、請求できる可能性がある慰謝料
実際に労災が認定されると、労働保険給付を受けることができますが、慰謝料は労災から支給されません。また後遺障害が残った場合の後遺障害慰謝料や逸失利益も労災から支給されません。
ですので、これらの障害は、労災とは別に会社に請求することになります。後遺障害が残った場合で、後遺障害等級が認定された場合には、後遺障害慰謝料や逸失利益を請求することが可能となりますが、高額になることも珍しくありません。
東京地裁平成30年7月2日判決においては、化学物質過敏症を罹患したことによる損害賠償は2000万円近く認められています。
後遺障害が残るような場合には、後遺障害の等級認定も含め、早い段階で弁護士等の専門家に相談することを検討すべきといえます。
5 相談すべきタイミングとアドバイス
実際に、労災保険給付の申請や損害賠償請求ができるケースであっても、法的知識が不十分な状態では、適切な方法で請求できないことがあります。
請求に向けて、お怪我をされている労働者ご自身が主体的に動くことは難しい場合が多く、損害額の算定や証拠収集が困難になることも珍しくありません。
この点、早い段階で弁護士に相談しておくことで、本人およびご家族の精神的負担を軽減することができ、より一層、治療やリハビリに専念することが可能となってきます。
弁護士事務所では、後遺障害の認定もサポートいたしますので、適正な等級認定を受けることも可能となります。
先ほども申し上げましたが、後遺障害等級の認定次第では受け取れる金額が大きく違ってきますので、後遺障害の認定は重要なポイントです。
また、仮に示談交渉が難航し、裁判に移行せざるを得ないような場合でも、弁護士が対応するので安心です。
6 当事務所のサポート内容
当事務所は随時、無料相談を行っておりますので、まずは無料相談をご利用ください。
相談はメールやLINEでも可能となっております。
1人で悩むのではなく、できるだけ早めに専門家に相談することをお勧めします。
当事務所では、女性スタッフ全員が依頼者に親身に寄り添うことをモットーとし、一丸となってサポートに当たっております。
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